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暇なときにかくブログ

とある赤魔道士の死闘

今回はFF14で戦士で討伐手帳をこなしながらレベル上げをしていた時の話。

 

コスタ・デル・ソルにいるスニッパーが討伐対象だったので

 

エーテライトにテレポし生息地へ向かおうとマウントで飛んでいる最中

 

海辺で魔物と戦っている赤魔道士がいた。

 

何となしにその光景を見ると、お互い残りHPが4割くらいの大激闘を繰り広げていた。

 

突如出くわしたストリートファイトに思わず足を止め、空から見守っていたが

 

その魔物はかなり硬いようで、赤魔道士はなかなかHPを削り取れない。

 

この時、白魔道士ジョブチェンジして助太刀してあげようかな?と思ったのだが

 

FF14の知識に乏しい私は「こういう状況で手助けして大丈夫なんだっけ?」

 

「経験値が折半になったり、討伐扱いにならなかったりして迷惑かけるんじゃ…」

 

という考えが頭をよぎり、白魔道士にチェンジしたはいいが手助け出来なかった。

 

結局、残りHP2割ほどまで魔物を追い詰めたが赤魔道士は死んでしまった。

 

せっかく白になったんだし、ナイスファイトを称えてせめてもの手向けに

 

レイズだけ掛けてあげることにした。

 

その赤魔道士は生き返ると私に向かって

 

惜しみなくお辞儀したり双蛇党の敬礼をしたりしてきたので

 

私も不滅隊の敬礼をし、外交関係を良好にした。

 

再びマウントに乗ってその場を去りながらも、

 

あの状況下で手助けしても良かったのかどうかを判別すべく

 

フリーカンパニーの稀なるつわもの達にチャットにて質問を投げかけた。

 

質問への回答を待っている間、あの赤魔道士が気掛かりになり

 

戦いが起こった場所へ戻ってみると同じ場所で同じ魔物と戦っていた。

 

やはりバトルは白熱の様相を呈し、良いところまでいくのだが

 

魔物のほうがわずかにフィジカルが上回っているようで再び赤魔道士はピンチに。

 

その間にフリーカンパニーチャットから回答が返ってきた。

 

結論から言うと、回復による手助けはやっても基本問題無いとの事だったので

 

手助けしてやろう!と思ったのだがわずかに間に合わず、赤魔道士は力尽きてしまった。

 

私は再び空から舞い降りてレイズを掛け、お互いに敬礼をした後

 

マウントでその場を去った。

 

そろそろ自分の討伐手帳をこなしに向かおうと思ったのだが、

 

「あの人また同じ魔物に挑んでいるのでは?」という心配が頭をよぎった。

 

なにせ接戦からの敗北。普通の人ならもう一度トライしに行くだろう。

 

私はマウントのボムバルーンを反転させ、再びあの決戦の海辺へ向かった。

 

通りすがりのまったくの赤の他人なのだが(赤魔道士だけに)

 

二度レイズした相手だけに気になってしょうがなくなってしまっていた。

 

「これ半分ストーカーみたいなもんじゃないか?」という別の心配も湧き出たが

 

何はともあれ件の海辺へ到着。やっぱり赤魔道士は同じ魔物と戦っていた。

 

三度目のバトルだったがやはり若干赤魔道士が劣勢に見える。

 

「回復して助けてあげよう!」…と思ったのだがまたしても足が止まった。

 

先程フリカンチャットにて手助けしても問題ないと回答を貰ったが

 

それはシステム上の問題であってあの赤魔道士はどう思っているのだろう?

 

バトルは本当に紙一重だ。もしかしたらこの赤魔道士

 

「この魔物に一人で打ち勝ちたい!」というプライドを持って挑んでいるのでは?

 

もしそういう意志を持って戦っているのだとしたら、

 

横からいきなりベネディクションを掛けてしまうのは無礼というものだ。

 

赤魔道士は伸るか反るかのバトルを楽しんでいる。それを邪魔しては……と

 

気を揉んで手を出せずにいたが、結局赤魔道士は三度目の敗北を喫した。

 

そして私は三度、空から舞い降りて赤魔道士にレイズを掛ける。

 

死ぬ度にいきなり上から白のオッサンが降ってきてレイズだけ掛けて去っていくのだから

 

冷静に考えると相当不審な人物だったと思われる。

 

もし私が逆の立場なら蘇生に感謝しつつも若干恐怖するだろう。

 

自分でも助けるならきちんと助けるべきだと分かっているのだが、答えが出せずにいた。

 

レイズ後、その場をマウントで去った…ように見せかけ近辺の上空を飛び回り

 

きっと訪れるであろう四度目のバトルに備えた。

 

もうここまで来ると完全にストーカーなのだが、ここまで関わったのだから

 

このバトルの顛末は見届けないとスッキリしない。

 

予想通り、赤魔道士は再び同じ場所で同じ魔物と戦いを始めた。

 

大袈裟に助ければその場が白ける可能性があるので(白魔道士だけに)

 

お互いのHPが大幅に削れた佳境に差し掛かった頃

 

遠方の物陰からこっそりリジェネを掛ける作戦に打って出た。

 

赤魔道士のHPが3割を切ったタイミングで作戦実行。

 

上手いこと敵のヘイトはこっちに向くこと無くリジェネに成功した。

 

その後はマウントに乗って遥か上空からその戦いを見届けた。

 

赤魔道士自身もどうやらこの四度目の勝負に賭けてきたようで

 

今まで使っていなかったポーションを取り出し、遂に魔物を討ち倒した。

 

赤魔道士は魔物を倒すとその場でぴょんぴょん飛び跳ね歓喜していた。

 

途中、手助けするかどうか悩んだこともあったが

 

長きに渡る言葉も交わしたことのない赤魔道士の死闘を

 

支える事ができて今は良かったと思っている。(ストーキング行為はどうかと思うが…)

 

後に調べたが、赤魔道士が戦っていた魔物はモーガウルという魔物で

 

どうやらメインクエストの「吹っ切れタタルさん」で出現する魔物だそうだ。

 

確かにそんなクエストあったな……

 

それなら積極的に助けても問題は無かったのかもしれない。

 

兎にも角にも通りすがりの冒険者との出会いは

 

これぞMMOと感じさせる良い交流となった。

 

 

 

傍から見たら完全にストーカーである。